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2014年4月23日 (水)

ロボット産業 安川電機が好調

今期発表された安川電機の連結決算は、売上高3635億円と、前期比17%増の好決算であった。内容は、電子部品製造装置、サーボモータ制御装置、産業用ロボットともに好調だったとの事である。特に、中国向けの伸びが顕著とのことで、メカトロニクス産業の、中国シフトが明らかとなっている。産業用ロボットでは、ロボットメーカ各社が中国に製造拠点を設けつつあり、安川電機も、2013年6月に中国・常州市で世界最大級のロボット工場を稼働させている。

 

中国はかつて、安い人件費を活用した世界の工場としての役割を果たしていたが、現在は急騰する人件費からそのメリットはなくなりつつあり、そのため、生産システムの自動化、省力化に向かっている。そのため、産業用ロボットは、恰好の対象市場となり、関連各社の好調ぶりがみられるわけである。

 

この状況は、ここ数年続くと思われる。

2012年11月 5日 (月)

ものつくりマザーマシン(工作機械)産業の状況

日本産業機械工業会が、工作機械業界の最新状況をレポートしています。


米国における工作機械市場の状況等について (2012.11.3)


工作機械というのは、金属を加工する旋盤やフライス盤等の機械のことで、これがないと全世界のものつくりは立ち行きません。それほど重要な機械ですが、日本はこの業界でこれまで主要な位置を占めてきました。
現状はどうなっているのか、このレポートが報告しています。


まず、全世界の生産額のランキング(2011年)は、
1位 中国
2位 日本
3位 ドイツ
で、中国は日本の約1.5倍の生産額。


また、輸出額ランキングでは、
1位 日本
2位 ドイツ
3位 イタリア


輸入額では
1位 中国
2位 米国
3位 ドイツ
であり、わが日本は、17位です。


これらを見ると、日本は、圧倒的な輸出国であることがわかります。と、同時に、中国は、、生産額、輸入額ともに1位ですから、工作機械の大量消費国ということになります、
増加率を見ると、中国をはじめ、日本、ドイツ等主要な生産国は、前年比で大幅増となっており、需要は活発のようです。
この景気、長続きしてほしいものです。

 

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2012年10月10日 (水)

中国の工場、進む自動化

日中関係は、領土問題で現在、大いに冷え込んでいますが、大局的、長期的な視野で問題解決にとりくんでもらいたいものです。

 

さて、その中国関係のニュースで、最近、ファイナンシャルタイムズの記事で面白い情報が掲載されtいました。

中国で、工場自動化が進み、2014年には世界最大の自動機械市場になる(国際ロボット連盟)というのです。

その背景には、30年に及ぶ一人っ子政策による労働力不足と、それに伴う労働賃金の高騰があるとの事。確かに、ここ数年の中国労働市場を見ていると、毎年のように最低賃金が政府によって引き上げられ、もはや中国は安い労働力の国とは言い難くなってきています。それゆえ、工場の生産の自動化を推進せざるを得なくなっているのです。

中国の生産環境も様変わり。安い労働力を求める企業は、中国を見限り、バングラデッシュ、カンボジア等へ逃げ、それでも中国国内生産にこだわる企業は、自動化に突き進む。そのような節目に差し掛かっているのかもしれません。

 

加えて、現在の日中関係の冷え込み。この両国の関係改善が長期化すれば、中国に対する日本企業の生産戦略が、ガラッと変わってしまうかもしれません。その時、両国にとって、どのようなメリット、デメリットがあるか? 注意深く観察したいものです。

 

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2012年8月 8日 (水)

国内ものづくり生き残り戦略

今朝の日経新聞に興味深い記事が載っていました。「オークマ、本社工場刷新」です。
オークマとは、馴染みのない企業ですが、業界では日本を代表する工作機械メーカーです。

ものづくり企業がどんどん海外に転出し、海外生産が主流になる中、日本の工場を刷新し、ロボットや最新の生産管理システムを導入する事により、生産効率を2倍に引き上げ、海外とのコスト競争力を高めるというものです。

国内生産にこだわる理由は、「工作機械は熟練の技が生きる領域。日本で生産するのが一番効率が高い。」(花木義麿社長)との戦略の結果です。

このような工作機械メーカ、ロボットメーカの製造戦略は二極化の傾向は出てきており、国内生産にこだわる企業(ファナック、オークマ等)、海外生産を主流にする企業(マザック、安川電機等)が積極的にその戦略を進めています。

さて、このグローバル時代、どちらが正解となるでしょうか。 希望としては、前者に勝ってもらいたいのですが。

2012年7月10日 (火)

新しい企業連携のかたち

大阪商工会議所が推進している、MoTTo OSAKAフォーラムという事業があります。これは、大企業と中堅・中小企業等が連携し、お互いの技術を結び付け、新しい共同事業を起こそうという活動です。

さる6月22日に、今年第1回目のフォーラムが開催されました。フォーラムの運営方法は、大企業から事業にかかわる技術ニーズを出し、これに対して各企業が自社技術や製品でそのニーズにこたえる場を提供します。具体的には、会場に面談の場を設けるなどして大手企業と中堅・中小企業とのマッチングの機会を提供します。

今回は、大企業として大阪ガスがニーズ提供をし、205名が参加したとのこと。このような取り組みは、技術経営的には「オープンイノベーション」を用いた問題解決手法といわれていますが、欧米で行われてきた新手法も、徐々に日本でも取り組みが始められているようです。

 

Motto OSAKA フォーラム

2012年7月 6日 (金)

日本の技術革新力の低下は憂うべきこと

昨日 7月5日付けのYOMIURI ONLINE の記事によると、2012年の世界各国の技術革新力ランキングで、日本は20位から25位に落ちたそうです。

ランキングは、世界知的所有権機関(WIPO)が3日に発表したもの。
同資料によると、1位はスイス、2位スエーデン、そして3位がシンガポールとのこと。
ランキングは、研究開発投資、従事人材、特許取得件数や起業のしやすさなどを総合的に評価したもの。WIPOのホームページに掲載されている資料を早速見てみましたが、その他の国では、米国が10位、ドイツが15位、韓国が21位、フランスが24位となっています。

日本は、韓国にも抜かれてしまっています。この現状、昨今のエレクトロニクス業界の状況を如実に表しているような気がします。日本再生に頑張らねばなりません。

技術革新力ランキング (WIPO)

2012年7月 5日 (木)

2012年版ものづくり白書を読んで

経産省から毎年出ている「ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告書」(通称 ものづくり白書)は、我が国の製造業の全体像をとらえるうえで非常に役に立つ報告書ですので、毎年目を通しています。

 

2012年度版は、6月5日に公表されていますが、やっと忙しさもひと段落したので、一気に読んでみました。

今年は、なかなか、読み応えのある内容ではないかと思います。

 

内容は、

第1部 ものづくり基盤技術の現状と課題

第2部 平成23年度においてものづくり基盤技術の振興に関して講じた施策

の2部構成ですが、第1部が断然面白い。

第一部の中でも、「第2章 わが国ものづくり産業が直面する課題と展望」 で記されている、現在の製造業におけるビジネスモデルの変化の章は、非常に興味深いものでした。

 

つまり、製造業の製品や生産のアーキテクチャとして、各部分を微妙に調整しながら作り上げていく「摺合せ型」と、各部分が独立しておりそれらを組み合わせて製品をつくる「モジュール型」に分ける分類方法がありまが、日本はこれまで「摺合せ型」に強く、自動車等のこのアーキテクチャ製品に世界的な強みを持ってきた。しかし、技術が進歩し、デジタル化、ソフト化が進み、これまで「摺合せ型」であった製品が、どんどん「モジュール型」になってきて、日本の優位性がどんどん失われてきた、との分析です。

 

昨今のエレクトロニクスメーカ不振の元凶である、液晶テレビは言うに及ばす、自動車までも、ドイツフォルクスワーゲンが、モジュールアーキテクチャを採用しつつあり、世界の製造業における環境は激変しているようです。

 

このような認識のもと、では日本の製造業はどこに向かうのか、ということですが、その方向として示されているのは、高度な先端技術・製品の研究開発拠点や試作拠点とのこと。たぶん、この方向は間違っていないでしょう。しかし、それにしても、そうなっても、製造業海外移転に伴う雇用減少を補てんできるのか。その点は少々疑問だと思います。

 

年に1度のものつくり白書。今年度版はなかなかの力作だと思います。

2012年7月 2日 (月)

ロックウエルオートメーションが製薬業界向けMESを発売

MES(製造実行システム)に関するニュースを、最近あまり聞かなくなったのですが、久々のニュースです。

製薬業界は、安全性の関わる法規制が厳しく、製造工程の記録を詳細にとる必要があり、MESが有効な分野だと思います。

記事によると、FactoryTalkをベースに、プロセス標準であるS88やS95に準拠して構築してあるとの事です。このようなシステム構築は、欧米企業のお得意分野ですね。

詳細は以下を参照してください。

Rockwell Automation Invests in PharmaSuite MES Solution

2012年6月27日 (水)

「製造業が日本を滅ぼす」読みました

日本の製造業はどこにいくのか。ずっと考え続けているテーマです。最近書店に行ったら、「製造業が日本を滅ぼす」(野口悠紀雄著、ダイヤモンド社)なる本が目につき、思わず手にとって買ってしまいました。

 

 

 

なかなか刺激的な題名です。製造業は日本の根幹産業。それが日本を滅ぼすとは、なんというアンチテーゼ。論点は何だろう、興味津々、読んでみました。

 

 

 

素直な感想ですが、ちょっと想定していた内容と違う。というのは、製造業を題材にしているので、技術論も加味した議論を予想していたのですが、内容は経済論的な切り口からの議論でした。

 

円高、貿易赤字は今後改善されず定着する。そのような環境下では、従来型の輸出産業振興ではやっていけない。考え方を変えないといけない。国内の製造業を保護し、輸出産業として育成しても、円高環境下では、産業がなりたたない。つまり、国内産業として製造業を第一に考えるなら、日本はやっていけない。という話です。製造業は、海外移転し、海外で利益を稼ぐことにしてもらい、国内では、製造業で失われた雇用を、海外投資などで得た資金や人材を含めた海外資産の輸入を使って新産業を育成し、吸収すること。新産業としてはサービス業があり、また医療福祉分野が期待できると。介護士等の低賃金問題に関しては、思い切って所得をあげる政策をとるべきと。

 

 

 

中々示唆に富む議論だと思います。特に、製造業の海外移転を了とする話は、完全に同意です。この流れは変えられません。残せるもののみ、残せばよい。問題は、そうすることによって失われた雇用をどう補てんするか、を具体的に考える事です。

 

 

 

同書の中で、ヒントになる記述がありました。海外から人をどんどん入れる事。まさに、そうかもしれません。海外から優秀な人々にどんどん来てもらい、日本人の苦手な起業をどんどんやってもらい、新産業を作ってもらう。いささか乱暴な話ではありますが、そのくらいやらないと、日本の構造改革はできないかもしれません。その時、日本人の閉鎖性も、なんとかする必要があるでしょうね。

2012年4月12日 (木)

エレクトロニクス敗退の原因は?

最近、新聞を見ると、パナソニック、ソニー、シャープの巨額赤字や、台湾EMSホンハイのシャープ子会社への資本参加など、日本の名だたるエレクトロニクス企業の不振が喧伝されています。

 

 

 

その原因の一つは、確かに液晶テレビ等のエレクトロニクス製品が、デジタル技術の成熟化によりコモディティー化したことにあります。そのお蔭で、製品がモジュール化し、競争激化による供給過剰で価格下落を招き、大幅な業績悪化を招いたと思います。

 

 

 

この議論は正しいのですが、もう一つ、重要な原因があると、私は感じています。それは経営者の強力なリーダーシップ。現代の変化の激しい時代には、強烈なリーダーシップによる、時代を先読みした状況判断と思い切った決断力が求めれます。現在好調な、米アップル、韓国サムスン、台湾ホンハイ、すべて強烈な個性をもつ、強い創業、または第二創業リーダのもとに業績を伸ばしてきた会社です。このような企業では、思い切った投資、思い切った経営戦略をとる事ができ、市場の環境変化に対応した、いわば時代にちょっと先んじた経営ができると思います。どこかで読んだ話ですが、ホンハイCEOのテリー・ゴー氏が日本企業との比較で自社の強みを語っていましたが、その時に挙げていたのが、強いリーダシップによる意思決定の速さです。

 

 

 

日本は、今の政治状況にみられるように、決定できない社会。コンセンサスを重視し、出る杭は打たれる。批判を押し切って事をするめることに対する罪悪感がある、等、社会文化的風土に支配されています。上記の名だたる企業においても、トップは、持続性のないサラリーマン社長。そのため、リーダーシップを発揮する度土合が、創業者とは異なります。

 

 

 

今後、日本の企業が再浮上するためには、日本の政治状況と同様に、既存企業ではない中堅、ベンチャー企業の振興を伴う、抜本的な改革が必要と感じるのですが。

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